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Reed and Music

序文にかえて

 ファゴット演奏におけるリードの重要性を正しく認識する事がいかに大切なのかは、ファゴットを愛し演奏なさる皆様にとって今更声を上げるまでもなく、ご存じの事ですね。我々は今まで専ら先人達の知恵を授かり模範とする事によって、また様々なリードを実際に体験する事によって、またけずり方を実践し研究を深める事によって、セオリーを会得し演奏に活かしてきました。そしてそれらの事は実際に、リードを深く知る事に貢献する大きな要素であるように思います。

 オーケストラなのかソロなのかといった音楽のシチュエーションによって、楽器やボーカル、各奏者の演奏スタイルによって、また理想とする音楽の違いによって、良いリードの定義に違いが生じる事は明らかです。例えばマーラーの交響曲第8番ではファゴットは極端なピアニッシモを吹きこなさなければなりませんし、ウェーバーのファゴット協奏曲の冒頭は強い音で堂々としたキャラクターを提示しなければなりません。また、音程の低い楽器と高い楽器では、良いと思えるリードに違いがあるでしょう。しかしマーラー8番の交響曲の別の箇所では上のDを含むSoli(2本のファゴットのみ)をやらねばなりませんし、ウェーバーの2楽章の素朴で素直な音楽には強い音よりも優しい音が似合うでしょう。この例を参考にすると、良いリードとはオールマイティーでなければならず、且つシチュエーションや楽器、奏者自身の好みや音楽の方向性など様々な状況に応じて適切なチューニングが施されている必要がある、という事になります。

 ある海外オーケストラが日本に演奏旅行に来たおり、ファゴット奏者が気候の違いで状態が変わってしまったリードに困り、一人ホテルの部屋に籠もって獅子奮迅、といったエピソードは皆様もご存じかも知れません。では彼はいったい、どの曲のどの箇所がどう気になって、どんな状態のリードのどの部分を、どうしたのか?

 この連載では実際の曲を題材に、音楽家としての音楽に対するアプローチと、奏者としてのファゴットの演奏という2つの観点から、リードについて考えていきたいと思います。

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